約2年間で3万人。
コロナ患者に
手を差し伸べた
臨時病棟の壮絶な日々。

PROJECT MEMBER

  • 川久保茂樹 KAWAKUBO SHIGEKI
    KAWAKUBO SHIGEKI
    総務課所属 副主任

    2017年入職。臨時病棟に配属された医師や看護師と連携し、スムーズに医療を提供できる環境を整える。

  • 竹澤宙 TAKEZAWA HIROMU
    TAKEZAWA HIROMU
    資材課所属 副主任

    2015年入職。マスクや手袋など感染防止に必要な医療資材の供給を中心に、臨時病棟のライフラインを支える。

困難を乗り越えるための対応策

コロナによる県内初の死者。
約1ヶ月で臨時
病棟
を設立。

2020年3月、神奈川県内で新型コロナウイルス感染者の死者が発生。急速に広まっていく未知のウイルスに、日本中が混乱していた。そんななか、湘南鎌倉総合病院はすぐさま敷地内にコロナ患者様専用の病棟を設立することを決める。同年4月、31床の病床数から重症患者の受け入れをスタートし、並行して病棟をさらに拡張させた。結果、2ヶ月足らずで全6棟211床の臨時病棟が完成。いち早く医療体制を安定化させるために、病棟の運営や管理、医療資材の運搬方法など先の見えない戦いに向けて、準備を進めていた。

~予測できない臨時病棟の運営~ 感染リスクが高い危険な区画で破損した備品の修繕に臨んだ。
予測できない臨時病棟の運営

感染リスクが高い
危険な区画で破損した
備品の修繕に臨んだ。

資材課の竹澤は、当時をこう振り返る。「ベッドなどの備品が破損することもあり、資材課の職員がレッドゾーンに入って修繕することもあった。」レッドゾーンとは、陽性患者様を収容している感染リスクが最も高い区画のこと。防護服を身につけ、業者と遠隔で連絡を取りながら備品の修繕に臨んだ。同時に、マスクなどの医療資材の供給不足にも対応しながら、医師や看護師がコロナ患者様に最適な医療を提供できるよう、病棟の環境整備に奮闘した。

コロナに打ち勝つための戦略

分岐点はワクチンの
供給時期
病棟の
運営状況を分析した。

「ワクチンの供給でクラスターの発生確率が下がれば、医療体制も安定する。なので、ワクチンの供給時期まで持ち堪えることは、大きな指標の一つでした。」と、総務課の川久保は話す。そのために重要だったのが、受け入れ人数の推移や平均入院日数など、臨時病棟の運営状況の分析。データを基に検討事項を洗い出し、今後の医療体制について医師たちと協議を重ねた。また、病院の経営に無理はないか、国からの補助金などを考慮しながら、シビアな議論を交わすこともあった。ワクチンという微かな希望に向けて、連日会議は続いた。

~得られた成果~ 臨時病棟の最適な運営で約3万人の患者を収容。(延べ入院患者数)
得られた成果

臨時病棟の
最適な運営
約3万人の患者を収容。

ワクチンの接種が一般的に広まった頃、医療資材の供給も安定し始めた。「患者さんに最適な医療を提供するためには、医師や看護師を不安にさせないことも大切。安心材料の一つになった。」と竹澤は語る。第5波、第6波と次第にコロナの動きを先読みできるようになり、運営の分析と戦略はより効果的に働いた。臨時病棟の設立から約2年。6棟211床のキャパシティで、約3万人のコロナ患者様の受け入れに成功した。川久保や竹澤といった病院事務職員たちの支援が、コロナとの長期戦を可能にしたと言っても過言ではない。

VOICE

関わった職員の声

黒木 佳奈子
看護師

病院事務職の方々の
細やかな支援が、
メンタルの支えになりました。

医療資材や物品の不足が発生しても、いろんな企業にあたって必ず供給してくれました。また、患者数が非常に多くなった時には家族への入院書類の郵送を病院事務の方々が担ってくださり、助かりました。ああいった細かい支援がなければ、メンタル的に辛くなる人材がもっと発生していたと思います。

小山 洋史
医師

医療現場を第一に考えた
行政との連携や交渉に感謝です。

臨時病棟は病院本体から少し距離があったので、定期的な医療材料や食事などのロジスティクス面でのサポートは心強かったです。目の前の診察に集中することができました。感染者数が増加していくなか、行政と連携し、稼働できる病床数の調整や交渉をするなど、全体を最適化する動きをとってくださいました。

その他
プロデュース事例

1時間に約700件。
鳴り止まないSOSに応答し、
混乱する病院を救ったAI電話。

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約2年間で3万人。
コロナ患者に手を差し伸べた
臨時病棟の壮絶な日々。

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1日で約3000名を動員した
過去最大の病院祭。
地域と医療の橋渡しに。

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